先日、TSSにお邪魔した際に、風間さんの新作をプレイしましたので、その紹介です。
タイトル通り、戦国大名の天下統一レースを表したゲームですが、プレイヤーは大名そのものではなく、その背後から影響力を行使する公家や宗教勢力や町衆など(それぞれ固有の特殊能力あり)に扮し、複数の戦国大名に触手を伸ばして、影響下にある大名に天下取りを目指させます。カードゲームですが、欧州外交戦などと同様マップ併用型です。
終了条件は大名が単独、もしくは一定の条件を満たした同盟で規定の国力に到達するか、プレイヤー数に応じた山切れになるかです。山切れになった場合、日本を植民地化することによってキリスト教勢力が勝利するのですが、このゲームの場合、キリスト教勢力はプレイヤー担当黒幕の一つなので、勝てなくなったプレイヤーが足を他人の足を引っ張りまくるという興ざめな展開をある程度抑止することができます(もっとも、今回のプレイではキリスト教勢力が登場しなかったため、やはり足を引っ張るプレイが出てしまいました)。
各プレイヤーが担当を決めた後、ゲーム開始時の大名支配を決定します。大名に影響力を持つ方法は2つあり、ひとつは調略カードでその勢力の重臣などを影響下に収めることを抽象的に表します。もうひとつは盟約カードで大名間の和議をとりもつことで、影響を与えることができます。これらのカードはそれぞれ条件によって捨て札にされていくので、一度ある大名家を「支配」してもそれが永続するとは限りません。そして、そのことが今回は悲劇を生みました。
調略ルールのもうひとつの効能(戦闘時の敵戦力の減殺)を私とY口氏がよく理解していなかったこともあり、ゲームの序盤は大名の勢力拡大よりも大名自体の支配合戦となりました。無謀な出兵が繰り返された結果、有力な大名でも2〜3国(実際には数カ国を統合したエリア)支配という状態で終盤になだれ込みました。
時間的に単独で天下布武を遂げるのは不可能です。同盟勝利のためには盟主勢力が京を支配していなければなりません。最終ターン、畿内に勢力を持っていた織田信長はあっけなく横死し(事件カード)、植民地化反対の諸侯の援助によって毛利氏が上洛を遂げ、萩に幕府を開いたのでした。
全体としてはまとまっていると思うのですが、個人的にはもう少し細かいフレーバーがあれば嬉しいかな、という感じです。例えば、各調略カードに大名の重臣の名前が入っているとか。
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