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イトル | : マキャベリの破門ルール |
記事No | : 635 |
投稿日 | : 2003/05/02(Fri) 17:35 |
投稿者 | : QUIET |
皆さん、こんにちは、QUIETです。 マキャベリにおける教皇の破門ルールについて少
しお耳汚しさせて頂きます。
【マキャベリ(AH)をご存知でない方に簡単にゲーム概要をご説明いたします。ご存知の方は読みとばして下さ
い。ディプロマシーのバリアントで、イタリアのルネッサンス期を扱っています。ユニットは陸軍、海軍、守備隊の3種類があり、行動を記入用紙に記入(プ
ロット)して、一斉に行動が行われます。各陸地エリアや海域で衝突が発生し、ダイスを使わずに結果が出ます。領土によって収入を得て、ユニットの維持費を
支払い、新規にユニットを増産していき、イタリアの覇権を争います。資金は蓄える事もでき、敵ユニットを買収して自分のものにしたりする事も可能です。1
ターンは1季節(4ヶ月)に相当し、季節によって飢饉や疫病が発生します。この災害はダイスで無作為(ランダム)に決まります。不確定要素が盛り込まれた
変化に富むゲームですが、メインはディプロマシーと同じく外交交渉のゲームです。】
破門(EXCOMMUNICATION)ルールとは教
皇にだけ与えられた1ターンに1回任意のプレイヤー1名を名指しで「破門」できる権利です。破門されたプレイヤーはそのターンの交渉フェイズに他のプレイ
ヤーとの一切の交渉を禁止されてしまいます。交渉ゲームであるマキャベリで交渉を禁じられるのは致命傷となります。
このルールは強力すぎ
るため使用しないサークルもあると聞いております。しかし破門ルールには次の規定があります。破門した後、その破門されたプレイヤーへの支持を表明して
《自ら破門される権利》が全員にはあるのです。破門された側4人、破門されなかった側が3人だったら破門された陣営が多数派となります。極端ですが、全員
が破門された陣営にまわると教皇自身が《破門》されたのと同じ現象が生じるわけです。
あるプレイの時、各プレイヤーに1ダカットずつのお
布施を強要し、お布施を断ったプレイヤーを破門すると言う恐怖外交を行った教皇がいました。まさに職権乱用と言わざるを得ません(笑)。この時から「対破
門同盟」が生まれました。内容は「一方が破門されたら他方は破門陣営につく」と言うものです。対破門同盟は原則的に期限付き同盟で普通、毎ターン更新の交
渉が行われます。
破門に対する危機感は教皇以外の全員がもっています。従って外交交渉のきっかけとして対破門同盟は利用される様になりま
した。とりたてて利害の一致しない相手にでも対破門同盟をもちかけると合意が容易で、友好関係をもつツールとなったのです。対破門同盟から攻守同盟へと発
展させるテクニックは常套手段となっていきました。
当然、教皇プレイヤーも対破門同盟を意識し、「対対破門条約」の外交を行う様になりま
した。破門を行う前に「ベネチアを破門した場合、貴国は私を支持してくれますか?」と言う根回しが必要となったのです。マキャベリは無意味な破門が行われ
なくなり外交レベルが高いゲームへと進化していきました。
以上の様に《破門ルール》はマキャベリを面白くします。一度お試し下さい。あな
たのマキャベリ・ライフはもっと充実したものになる事でしょう。
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