[リストへもどる]
一括表示
タイトル【雑感】指輪戦争[SPI]
記事No881
投稿日: 2005/03/20(Sun) 08:36
投稿者AMI
みなさん、おはようございます
表題のゲームをプレイする機会があったので紹介しておきます。背景となる指輪物語については解説を省略しますのでご了解ください。

ゲームは、旅の一行の行程を表すキャラクターゲームと、軍隊の動向を追加するキャンペーンゲームの二段構成で、今回はキャンペーンゲームを、白のサルマンを独立プレイヤーとする3人ゲームでプレイしました。

マップは当時のレベルとしては非常に美しいもので、移動のためのヘクスと、捜索そのほかで使うエリアで区分されています。
ユニットはマップと比べるとそれほど個性的ではありません。旅の仲間やそのほかの主要人物を表すキャラクターユニットには名前と二つの主要な数値が記載されていて、詳細なデータを補完するためのカードが付随します。軍隊ユニットは兵科シンボルと移動力と戦闘力が記載されていますが、戦力ポイント制であるため、戦力の大きな闇の勢力側に有利に働きます。

プレイの手順は指輪に関する動向をを判定した後、イベントカードの取得、旅の一行の捜索、各勢力の移動、戦闘と続きます。

旅の仲間の勝利条件はただひとつ、ひとつの指輪を滅びの山の火口に投げ捨てることです。主要な拠点に増えてあるマジックアイテムを集めて戦力を強化し、難所に潜んでいるサウロンの配下と戦いながら滅びの山を目指します。旅の仲間側の軍隊は敵の軍事的勝利を阻むためにのみ存在します(実際、精鋭ではありますが、戦力は少なく、積極的な攻勢は困難)。

闇の勢力(サウロン)は、指輪を奪ってバラド・デュアに持ち帰るほかに、中つ国の10の重要拠点を支配することによっても勝利します。
ナズグルを筆頭とする強力なキャラクターと軍隊を持ちますが、サウロンの力が制限されていることを表す影ポイントという行動ポイント消費システムと捜索で発見するまで旅の一行を攻撃できない(さらにホビットだけは見分けがつかないためか、発見されても個人が特定されずそこにホビットが入るとしかわからない)という二つの制限が課せられています。

サルマンは3つの重要拠点とすべてのナズグルを支配(実質的には指輪を個人所有)することで勝利します。サルマンは闇の勢力とも旅の仲間とも同盟を結ぶことができます。

ゲームは一行が裂け谷を旅立つところから始まります。一行はイベントカードの使用で吹雪の収まった霧降山脈を通過しますが、山頂にはモリアを抜け出したバルログが待っていました。激烈な戦闘の結果、アラゴルンが倒れるという波乱のオープニングとなりました。
しかし、このあと、敵勢力の捜索がことごとく不調に終わり、旅は順調に進みます。サルマンはローハン侵攻を開始しますが、駆けつけたガンダルフの前に攻城戦は頓挫を余儀なくされました。
そうこうするうちに、旅の一行は早くもミナスティリスに至り、ガンダルフも合流して早くも滅びの山を目指します。幸運にも開いていた黒門をくぐり抜け(イベントカード)るものの、オークの大群をくぐり抜ける際にフロドとサムが捕まってしまいます。このままでは捕まった二人がバラドデュアに連れ去られて敗北してしまうため、鷲のカードを使って救出しますが、連れて行かれる場所は裂け谷か霧降山脈のふもと。旅は振り出しに戻ったのでした。ここで仲間が減って好機と見たゴクリが指輪を奪いにかかりますがかろうじて撃退に成功。
さらに、モルドールに残った一行のうち、まずレゴラスが、次いでガンダルフもナズグルとの戦いで倒れてしまいます。
それでも、残った一行はフロドとサムを迎えに行き合流を果たしますが、ここでボロミアが乱心(イベントカード)、フロドは指輪ははめて切り抜けますが、この行動はナズグルの襲撃を招きます(指輪をはめると指輪の幽鬼たちは自動的に感知されてしまう)。4人のナズグルとの死闘によって、ボロミア、ギムリ、ピピン、メリー、そしてサムまでもが倒れてしますが、フロドはかろうじて最後の幽鬼を退けます。
一人になったフロドを守るべくイムラヒルの部隊を派遣した結果手薄になったミナスティリスに闇の軍勢が襲いかかります。緒戦で守備隊はいきなり戦力半減し、セオドレドが戦死。その後も着実に損害を与えて落城は時間の問題となってきました。ここで、このまま闇の勝利に終わっては面白くないと考えたのかサルマンが同盟を持ちかけてきました。サルマンの軍隊は包囲網の一角を切り崩してミナスティリスに入城しますが、この乱戦の中でエオウィン姫が落命します。
復活した白のガンダルフとエオメルに伴われたフロドは再びモルドールの地に潜入します。今度はオークの捜索をかいくぐり、滅びの山に到達しますが、幽鬼の首領を含む5体のナズグルが待ち受けていたのでした。再び死闘が展開され、ガンダルフが、エオメルが、幽鬼たちが倒れていきました。ただ一人、火口の淵で生き残ったフロドは一瞬、闇の誘惑に屈しかけますが、かろうじて最後の意志力を振り絞り、指輪を投げ捨てたのでした。

勝ったとはいえ、非常に厳しいゲームでした。というか、フロド(とファラミア)以外の主要人物がことごとく死んでしまって、とても勝った気分ではありませんでした。

とはいえ、指輪物語のゲームとしてはよくできていると思います。なんといっても25年以上も前のつくられたものですし、お目にかかる機会はそうそうないかもしれませんが、指輪ファンにはおすすめかと。