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タイトル【雑感】A Game of Thrones
記事No857
投稿日: 2004/11/10(Wed) 05:47
投稿者AMI
先日のSOLGER例会でプレイする機会がありましたので感想など。

「七王国の玉座」という小説が原作で、コンポーネントはドイツゲームっぽいつくりですが、ルール的にはもっと重くて本格的な領土争奪ゲームになっています。

 ゲームの基本は歩兵、騎士、艦隊からなる軍隊ユニットです。軍隊が存在するエリアにのみ、進軍(攻撃含む)、防御、支援、襲撃、統治の命令を与えることができます。これはマーカーを使った簡易プロットで行いますの。

 戦闘は戦力の大小で決まる単純なシステムですが、隣接エリアにいる支援体制の部隊が戦闘力を加算できることと(第三国への支援も可能)、各勢力に与えられる人物カードによる戦闘力および特殊能力の増強です。不確定要素もあるものの、基本的に戦闘の勝敗は読みやすく、かつ、戦闘で損害を受ける可能性は比較的少ないので、計画的な攻撃が大切になってきます。

 おもしろいのは軍隊の生産は通常の手順とは別にイベントカード(全プレイヤー共通)によって可能になることで、プレイしたときは序盤に生産イベントがまったくおきず領土拡張して生産力強化に重点を置いた私はかなり難渋しました。生産は支配している要塞および都市が基準になります。

 また、生産とは別に補給の要素があります。このゲームでは1エリアには通常1ユニットしか配置できないのですが、補給力のあるエリア(前述の生産力のあるエリアとは別)を確保してるとスタック制限が緩和され、例えば、3スタックエリア1個+2スタックエリア2個まで(他のエリアはスタック不可)というように増加していきます。この補給力の変化の判定も生産と同じようにイベントで支持されたターンにのみ起こります。

 このように、移動、戦闘は毎ターン可能なことに対して、生産や政治関係の行動はイベントで支持されたターンにしかできないのがこのゲームの独特なところといえましょう。このため、比較的シンプルなルールながら完全な計画に従った行動というものは難しくなっています。

 あと、これは原作もの故しかたないのですが、ゲームの地形がブリテン島のような南北に細長い小大陸になっていて、各勢力の進出方向にかなり制約を受けます。逆にいえば、外交関係をあまり気にせずに目の前の敵をたたくということにもなるのでしょうが、この辺は好みの別れるところではないかと思います。

 自分的にはちょっと重いかなと思いましたが、基本的には新しい概念も取り入れたよくできたゲームだと思います。原作を読んでいると、キャラクターに愛着ができてもっと楽しめるかもしれません。